夢のみとりz

見取り図を書いたり、看取ったり……黙って見とれ?はいはい。。。

現象としての東方神起−『名前』? Wの悲劇

名前の最後にファンダムの事を私なりに記録しておきたいと思います。

東方神起のファンクラブ「カシオペア」は会員数80万名を誇り、ギネスに記録されるほどの規模であった事は有名です。

カシオペアは、5個の星がWの形に並ぶ星座の名称である事は、皆さんご存知のとおり。
その星を東方神起のオリジナルメンバー5人になぞらえ、ファンクラブにつけられた名称である事も。

東方神起は二人になりました。
まだ、3人の籍が会社に残っている段階であっても、実際に東方神起として活動するのはユノ氏、チャンミン氏の二人です。そして、それは東方神起の正統性を守るための選択で有ったと。

では、カシオペアの名前はどうしましょうか?
彼女達の「正統性」はどこに見つければいいのでしょうか?
5つの星からなる星座の名を持つカシオペア。

二人を応援するファンがカシオペアと名乗ります。ですが星の数が合いません。
三人を応援するファンにもカシオペアと名乗る人がいます。同じく星の数が合いません。
そしてもちろん5人を応援するファンもカシオペアと名乗る人が居るでしょう。星の数は合いますが、活動が無い今、5人を一緒に応援する場所はありません。

ですが、ファンたちが使うペンライトはどちらにも共通して赤い。

東方神起はSM社の所有する、国家を代表するブランドネームであり、SM社の下でなければ存在できないもの、という考えがあります。ユノ氏とチャンミン氏が代弁する、SM社側の考えかたですね。この考え方であれば、先日チャンミン氏が語ったように、新しいメンバーを追加しようと、二人になろうと、SM社が東方神起を継続する限りは、あるいはまったく別の人数でも、まったく別のメンバーでも(SM社の選抜基準を満たす限りは)、東方神起という名前に「正統性」が付与されることが可能になります。

これに反対する考えも有ります。
東方神起は5人の著名な芸能人からなる集団の呼称。そして「その5人」であるからこその東方神起である、という考え方です。こちらの考えは、事務所をまたいでも、国をまたいでも、フリーの個人であっても、どんな場所であっても「その5人」が集まれば東方神起でいることができる、というアーティストのアイデンティティの集合体に視点を置いた考え方です。(この考えは、認められない程、非常識な考えとは思いません。まあ、住んでるところがアメリカなので余計、普通に可能じゃないか?と思うのかもしれません。昨年のいまごろ書いたブログにも、韓国ファンダムのかなりの数がそれを可能と信じていたのでは、と書きましたが。)

しかし、実際問題として、砕けた星座はそれぞれに、二人と3人として今はまったく別のグループとして活動をしています。ひとつは名前とその名誉を引き継ぎ、巨大企画社の顔として。ひとつは「無名」の、そして顔のないグループとして。(余談ですが、今までは単に個人の集まりみたいになっていたのが、その顔のなさやニュートラルさは、今後JYJの面白さになるかなという気がしてきました。コンセプトを定めない事がコンセプト、のような。)

どちらにしても、支えていくのはファンで有る事は間違いない。

企画会社は、「名前」は所有することはできても、「ファン」という実体を所有することはない。「ファンは不安でしょうがない。」何回も言ってますけど、まあ名言ですね。
(スマン氏にもファンはいるのかもしれませんけれどねwww え?ベク氏?う〜んう〜ん。あの写真は、ファン獲得を目指したもんなの???)
ファンはその信じる価値に対し、ついていくものでしょう。

そして、自分が「誰で」あるのかは、ファン個人が決めること、私は思います。

そういえば、カシオペアは「母」でしたね。しかも、良い母ではない。
美人の娘の自慢が過ぎてポセイドンの怒りを買い、娘アンドロメダを生贄に差し出さざるを得なくなった悪い母の説話。美しい星座にまつわる、愚かな「女」の話。
神話は往々にしてミソジニーです。(娘は「資源」か!)

いつも、思います。レッド・オーシャンはまるで子宮の内部のようであると。

赤い海が揺らめくのを見るとき、5人それぞれは何を思うのかな?と。

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