ユンジェの力学 7 Uncommitted!
ELLE Korea11月号のジェジュン氏インタビュー。とても良かったと思いました。全体にとてもいいインタビューでしたが、自分としては、面白く感じられた箇所が何箇所かありました。
まずは、これです。
「JYJをスキップしてヨンウンジェジュンにアクセスする海外ファンが多いのが惜しい」
と。やはり動画サイトの申し子であった5人の東方神起のなせる技かな、と思いました。彼自身もいうように時間が解決するしかないのかもしれませんね。JYJとして見せられる活動が多くなっていくことが一番の解決策?彼自身の原点でもあろう東方神起。そして確かにユンジェが強大で、それ以外のジェジュン氏を想像できない、と言うファンが多いのかもしれませんし、自分のイメージに自分で戦いを挑まなければいけないのは大変な作業ではないかなと思います。(でも粛々とやっているようです。)
それから、これ。
「以前は努力すれば人気はついてくると思っていたが、どうもそうではなかったようだ。」
5人時代「愛されるためには努力をする」と言っていたジェジュン氏です。今の彼にとって、人気というものがどんなものと捉えられているのか窺える言葉かもしれません。
「人気は永遠ではない」
そうも言っていましたね?
東方神起の周りにあふれる「永遠」という言葉。かつてファンはとても簡単に、きっととても素直に「永遠に愛します」と言った事でしょう。今もかな?彼らも言ったと思います。永遠に5人だと。でも、その言葉は折れるしかなかったのかなと思います。永遠が存在しない以上は。
「永遠」は過去に置いてきたのかな?ジェジュン氏。
ユノ氏の同時期のインタビュー。InStyle 11月号。
「東方神起」でも怖いことがあるのかという問いに対し、
「忘れられていくのが一番恐いです。意図せずして、大きな困難を経験したので、人びとの大切さを切実に知りました。僕を愛してくれる人びとに忘れられられないかが恐い。 」
TONEツアーであれほどの人気を見せつけ、「動く企業」と呼ばれる東方神起の半分を担う、その彼が怖いのは「忘れられる事」。確か、彼の敬愛するマイケル・ジャクソンもそんなことを言っていた気がします。
そして最高の場所を守るためにどんな努力をしているかと言う質問に、
「僕らが積み重ねてきた記録を僕らが壊して、またその記録を壊しながら、止まることなく前に進む東方神起になること。 」
と答えた彼。止まることなく、、コミットする?
そういえば、6集のThanksToにても、「東方神起号」は、降りる駅がないのだと表現したユノ氏。逃げ場のないコミットメントですね。ファンにとっても。自分たちにとっても。
先日ジュンス氏の英語曲『Uncommitted』を和訳させていただきましたが、あの詩はなかなか、です。「あなただけよ」と言うのは女、でも別れを切り出すのも女のほう。皆様、気がついてましたか?
背を向ける「女」との恋愛を描いたこの曲ですが、私はファンとアイドルの関係を見た気がしました。選ぶのはファンなのだと。それがジェジュン氏の今回のインタビューと重なるのも、単に偶然というよりは、彼らの歩いた道のりがそこに見えるように思ったのです。
努力してもままならない事を認める、、なかなか韓国人としては認めにくい事なのではと思いますが、そこにドラスティックな変化が見えます。あれほど人気者になりたいと以前は言っていたジェジュン氏が「ジャッカルが来る」で「自分」がとことん壊れる体験をしたと言いましたね。
一方のユノ氏は、変わらない。忘れられないためにはきっとずっと「努力」し続けるのでしょう。忘れられないため何をすればいいのか、それを彼は知っているはずです。どれほど無理をしようと、課題をやり遂げようとするはずです。そして自分たちの「記録」は自分たちが壊し、最高の場所を守ると。でも、その彼ですら、「永遠」が無いことくらい知ってはいるはずではないか?
「ユンジェ」は永遠でしょうか?
ある意味ではそうかもしれませんが、そうではないかもしれません。
カップル名を聞いただけで嫌悪感が湧く方には、ジェジュン氏の女性化が我慢ならないとか、他カプ信者ゆえ地雷を踏む、全く音楽に関係ない、共有されて拡散されるアイドルのイメージとして社会通念上不適切、などいろいろな理由が有るでしょう。(女性の地位が低い国におけるキャラクターイメージの女性化は、蔑視を受ける理由に当然なってしまうことは、嫌でも考えなくてはいけないことですね。)
更に、個人のセクシュアリティーはプライバシーであるべきと思います。恋愛事情や嗜好を勝手に決め付ける事はその侵害にあたるでしょうし、性的な表現は表現そのものが、見る方の感情を傷つける場合が有りますね。
ただ、思います。ファンが目にしてきた彼らの関係性はとても美しかったので、「永遠に」大切にしたいと思う人々がまさに世界中にたくさんいるのだろうという事。そして、それはとても大きくくれば「女たちの理想の愛の形」であるのだろうということ。彼ら本人たちもそれをかなりよく知っているであろうこと。
お互いに進む道を明らかにした、約束しない「ユンジェ」。
それも美しいかな?と
私は思っておりますが。。。
*私、「ユンジェ」は実に類まれなケミストリーを持った人たちだと思って居ます。なので、こんな時期でもあえて、「ユンジェの力学」掲載させて頂きます。2人の男性の見せた仲の良さ、グループを挟んだお互いへの影響の及ぼし方。なかなか無いよ。ただしセクシャリティーとか、受けだの攻めだの、そういう面で語る気はございません。彼らは、いまや2次元も2.5次元も3次元も飛び越えた4次元的人気に移行しようとしてますね。すんばらしい!