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夢のみとりz

見取り図を書いたり、看取ったり……黙って見とれ?はいはい。。。

現象としての東方神起−愛と戦争2

2からの続きです。

コメント欄でミッジェさんが言われていた二人の東方神起の韓国サイドの「決別」路線。
もちろん自分も企画、戦略としてのこの部分にフォーカスをしているのですが。反応として、韓国では?に書いたように、非常に傷つき、去ったファンが多かったかもしれない、という事。現在の状況を考えてみると理解できる気がします。

個人ファンを基本に始まりながらも、日本での努力、苦難と成功というドラマを通して徐々に築かれていった「5人」を基本としたファンの応援体制でしたが、この時にはっきりと韓国サイドでは「5人」という幻想が、企画サイドから打ち消される形が取られたのではと思います。最近になって3人がSM社の東方神起プロフィールに戻されるまでは、二人体制を顕示するかのように、二人だけのプロフィールが東方神起として上がっていました。

一方、日本ではプロフィールは一貫して5人のままでした。
そして、カムバック後、数ヶ月を経て、2011年の春から初夏あたりから、日本での活動に主力が移りました。

楽曲『Duet』は、当ブログでもお馴染みのブロガー、とみさんが解釈を試みられた事もあります。(詳しくは「とみ的東方神起論」ご参照ください。) 井上氏お得意の切なさを持つJ-POP。この楽曲の詞は、もちろん現在企画社の推す、『ホミン』が主人公と考えることも可能ですし、ファンと東方神起のつながりと解釈もできる、更に言えば、この曲を『ユンジェ』に読み替えたファンの動きも有りました。以前も書いたと思いますが、私が一番に注目したのは「忘れないで」というフレーズが含まれていた事ですね。また、フレーズが気になるという点では『Back to tomorrow 』にもたくさんの「5人時代」に歌詞に使われたフレーズが埋め込まれていたのが見えます。

また、彼らの日本活動中に収録、放送された日本のTV番組では、3人や、5人を否定する発言は全く出てこない。

更にファンの動きとして面白かった事は、日本で発売された二人のアルバム『TONE』とほぼ同時期に発売されたJYJ3人のアルバム『In Heaven』をリンクさせて『Tone in Heaven』と名付けた動画がファンの間で共有され、人気を博したことです。

『In Heaven』には、カップルファンの間で「ユンジェ曲」と言われるジェジュン氏作の『Nine』や、ジュンス氏が5人を想って作ったと言われる『落ち葉』、やはり愛が主題の『In Heaven』などが収録され、二人の『Tone』と呼応するようだとファンの間で言説が取り交わされます。このような形で現実には二人と3人に分かれて活動する彼らが、ファンの幻想の中ではひとつになることが可能であったのは私とすれば、大変に面白く貴重な事と感じられました。オルペンも、カップルファンも、少なくとも日本側の企画の上では「生かされていた」というふうに考えられるからです。これが、日本側での興行成績、音源売上等に寄与しなかったということはまずはありえないのではないかと思われます。

二つのアルバムの企画のどちらかを「真似した」とか「盗んだ」とか、批判、揶揄する動きもあったようですが、発売時期のかぶり具合から考えて、どちらかができあがってから、それを踏襲する時間的な余裕はない。元々打ち合わせの上、または同時進行でリンクする企画、あるいは全くの偶然、と考える方が妥当であるように私は思います。

両国での活動と、ファンダムの動きを比較するうえで、ユノ氏の2011年に残したインタビューの言葉は面白い。JJ誌の9月号だったでしょうか?韓国ファンと日本ファンの比較として、「韓国ファンは一緒に行くファン。日本ファンは待っているファン。」

5人の成功によって個人ファンから、オール型に変貌しつつあった韓国ファンダムが、このカムバック劇を契機に元の個人ファンダムへと逆行していった、という気が私にはしています。今聞こえてくるのは、二人側からも、3人側からも個人ファン同士が争う軋轢の音。何故なの?と思われる日本サイドのファンの方も多いのでは無いでしょうか?それと、日本のカップルファンは見落としがちかもしれませんが、カップルファンと個人ファンの対立もかなり出てきて居ます。

それは「愛」というものを少しシステマティックに考えると案外すんなりとわかります。しつこいくらい何回も言ってしまってますが、「愛」は差別的な感情だから、です。ファンというのは対象に愛を注ぐものでしょうが、個人ファンはその「個人」に愛を注ぐ。ですからもしグループに他のメンバーが居れば、他のメンバー「よりも」「うちのオッパ」なわけです。無関心以上に差別的に「自分の男」が良い。個人ファンがグループ内の他メンバーに嫉妬し、他メンバーのファンと争いやすいのも理由は非常に簡単に言えば「愛」が個人にのみ向かっているからですね。まずはグループの中の「他メン」が蹴落としの対象になってしまうということが有ります。

これが、グループ推しの場合は「東方神起」を「他のグループよりも良い」とする差別的な感情が「愛」の主体となります。これはグループ全体への消費行動を後押しする力が非常に強い。現在のようにアイドルグループのメンバーがそれぞれに個人活動をするうえでも、「箱」に対する愛情が推しメン、プラスアルファを生成するからにほかなりません。カップルに関しても「関係性」を好む女性には特に有効である、ということが言えると思います。(私見ですが「東方神起」は関係性のモンスターだったと思って居ます。それが韓国サイドでは断ち切られて行っている、、、と言う事が言えるのではないかと思って居ます。)

企画社が「グループ推し」にファンを導こうとするのにはそれなりに理由があることだと思われます。最近人気が急激に出てきたイギリスの5人組ボーイズグループのワンダイレクションなども、戦略的に「グループ主義」プラスカップル戦略を取り入れています。

それでは、なぜ韓国ではグループを保護し、オルペンを保護する戦略が取られなかったのか?
ここには、関係性のモンスターであった「東方神起」という名前と、SM国家戦略が絡まっているような気がします。
次回はそれを。。。